人を助けようとする時の理由
例えば、歩いている道の前方からおばあちゃんが歩いてきたとする
そのおばあちゃんが自分の前まで来たときに転びそうになった時
思わず手を差し伸べてそのおばあちゃんを支えます
例えば、助手席に人を乗せて車を運転している時に
思わず急ブレーキ踏む時
助手席の人の前に手を差し出して前に出るのを止めようとします
例えば、レストランで隣の席の人がテーブルから
物を落としそうになった時
瞬間的に手を差し出して落ちないように受け取ろうとします
こういった、とっさの行動の理由とは何か?
そのほとんどが、その瞬間無意識的に体が動いて惨事を阻止しようとする
人間の行動に理由は無いのです。
先日、私が好きな映画で西川美和監督の「ディアドクター」を見返していた
もうかれこれ7・8回目になる映画を見るたびに上に書いたようなことを考ます
私が大好きなシーンですが、映画の中で香川照之が刑事との会話のシーンで
突然、わざと椅子に座っていて後ろに倒れようとします
そばにいた刑事が瞬間的にそれを助けようと手を差し出します
そして、香川照之がその刑事に聞きます
「なぜ今助けたんですか?」
主人公の医者もそれと同じことをしていると話します。
仮に、利害関係が全くない世界であれば、本来人が人を助けることに理由は無く
全ての人は本来助け合って生きてくようになっているのだと
とかく競争心を持って生き抜いていかなければいけない世の中に身を置いていても
この映画は本来の大事なことを教えてくれる私の好きな映画です。
(矢頭)