心の奥に住む魔物

人間という皮肉さや滑稽さをテーマにしている映画は世にあふれている。


窮地に追い込まれた瞬間、人間は考えられない力を発揮するといわれているが

それは何も身体的なことだけにとどまらず、精神的なこともそうだ。


そういう時、心に住む魔物がその人間を助けてくれるのだろうと私は考えている。


誰もが心の奥に魔物を飼っていて

普段は、その魔物の周りには理性の壁が築かれており

魔物は外に出ることはできないが

窮地に追い込まれた時

人は、その壁を自ら壊すのだろうと…

飼い離された魔物は自分を背中にのせて

荒野を駆け巡る 様々なものに爪痕を残しながらも

自分だけは守ってくれる魔物



いつしか自分はそれを正当化し始め、納得せざいるえない時が来る





人は環境が変わるとそれに応じてその魔物を正当化する。


今では考えられないが、戦争のときは人を殺して当たり前だ。


人を殺すことに異議を唱えている暇は無い、なぜなら


自分が殺されるからだ…


だから自分で壁を打ちこわし、魔物を解き放ち、背中に乗って大暴れするのだ。


それは正義なのか? 理性を突破している時点でこんな話は意味が無いのか?



戦争映画を見ると自分はこのように考える


矢頭