おまえなんかもう死んでいる

本のタイトル「お前なんかもう死んでいる」

著者 有吉弘行



本のタイトルは、かなり挑戦的だが、著者名前をみると思わず「あー」と言った

元 猿岩石として一世風靡して、現在また数多くのテレビ番組に出演している

お笑い芸人の有吉弘行がその人である。



1ヶ月ほど前、

古本屋に立ち寄った際に、目に付いた背表紙のタイトルを手に取り、

著者自身のファンでもあったため、購入してみた。



月収2000万の給料時代から一転

給料ゼロの時代に

それはそれは壮絶なる一発屋の試練を乗り越え

今、再ブレイクを果たしている彼だからこそ

語れる哲学的著書であった。


本を読むと、意外にも恐ろしく倹約家の彼に正直驚かれされましたが

現代のサラリーマンに対して、まさしく本のタイトルどおり、


「おまえなんかもう死んでいる」と警告しているような内容でした。



一方では、現実的というか、ネガティブというかという印象を受けるが

著書の中の一説で

「上昇志向なんて持たずに下をみて生きろ」というのがあります。

コレはまさに賛否両論波紋を呼ぶ内容でもありますが、

いち主張として理解はできます。



「ポジティブに何事も前向きに考えましょう」とか言う人はたいてい
お金を持っている人が言います。
そういう連中に言われても説得力がないし、そういう人が言うことに
意味がないことに早く気づいてほしい。
第一ホームレスがポジティブになんてないだろう
自分なんか無理だ、だめだといっているほうが断然いい
下をみて、まだ自分はましだと思うような後ろ向きな自信を持っていれば
いい妙に上昇志向など持っちゃって「おれはもっと上を目指す」とか色気
を持っちゃう奴は、失敗して借金を背負う羽目になる
(本文要約)



「おいおいそこまで言うか?」と思いましたけど

よくよく考えたら、現在有吉氏自身が、この生き方で芸能会を生き抜いている

気がしました。決して欲張るな、上を見るな、調子に乗るな、自分を知れ

と強く言っている気がすると、上記の一説もとらえかたが変わってきます。



本当に挑発的な本でしたが、

自分の生活に危機感を覚えさせてくれるいい本でした。

あまり皆さんにはオススメしませんが…


(矢頭)